いつのころからでしょうか?
「気勢」というものついて、考え始めたのは・・・。
考えてみれば、「気勢」は、剣道の有効打突の条件*にも含まれている大切なものであるにも関わらず、
「気勢」とは何か?っと、あらためて自分に問い正してみても、私は、すぐに答えることはできませんでした。

*有効打突の条件「充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるもの」
これ、よく筆記試験に出てくるやつだね
そのかわりに、いくつかの疑問が湧きました。
「気勢」と「気合」の違いは何?
「気勢」の漢字は、どうして気「声」じゃなくて気「勢」なの?
「気合」ってよく口にしたり、耳にしたりするけど、そもそも「気合」って何のことなの?
などなど・・・
それで、あれこれ考えを巡らせた結果、私はこんな風に思いました。
「気勢」というのは、表現されたものとして、第三者が確認できるものであり、
「気勢」は、その人の内面に存在する「気合」を、その人が発する「気声」や、その人が示す「姿勢・態度」によって表現されるものなのかな?・・・と思いました。
そして「気合」というものは、目には映らない、その人の内面で、メラメラ燃えたぎっている闘志や、「絶対に最後まであきらめないぞー!」という自分自身との誓いとか、精神面に深く関係しているもののことをいうのでしょうか?
ってことは・・・気合って、「声」のことじゃなかったんだね
これまで、私は、てっきり、「気合」=「気声」だと思っていましたが、ちょっと認識が間違っていたのかも・・・と思いました。

僕も、そう思ってましたよー
こうした自分なりの推測を前提に、今一度、有効打突条件である「充実した気勢」について考えてみました。
もし「気勢」が、内面に存在している「気合」を、なんらかの方法で表現されたものとするならば、
まず、その大もととなる、「気合」を、自分の心の中にしっかりと定めないといけないということになります。あってますか?
そして、その心の中で、メチャクチャ闘魂メラメラになっている自分を、思いっきり表現する!ことが、「充実した気勢」につながっていくのだろうと思いました。あってますか?
なるほど、なるほど、心の中で、燃えたぎっている自分を、そのまま、身体の外に出してやる・・・そんな感じを目指すのね・・・と、なんとなく腑に落ちました。
しかーし!
ここで、ものすごく大きな疑問が、大波のように私へ押し寄せてきました。ザブーン!

出た!
毎度おなじみ、春センパイの大げさ表現!
「充実した気勢」を表現するために、自分が使えるものとして、気声、姿勢、態度などがあるかと思います。このうち、姿勢や態度は、私の中では、できるできないは別としてなんとなくこういった感じかな~というイメージが浮かんできます。
しかしながら・・・
あれ、声は?
私は、どの声を使えばいいんだ?
これが、今回の私の大きな疑問でした。
どういうことよ?っと、思われるかたもいらっしゃるかもしれません。

いまから ご説明いたします
よくよく考えてみると、私と「声」との関係は、思っていた以上に複雑だったようです。
私は、女の赤ちゃん猫として、日本で生まれ育って成人猫となりました。
その過程では、
「女の子は女の子らしくおしとやかにね」・・・とか
「そんな大声など出して、はしたない!」・・・とか
「人との衝突は避け、波風を立てないように、上手に振る舞ったほうがいいよ」・・・とか
「お客様によい印象を与えるために、常に明るい笑顔や優しい声かけを忘れずにね」・・・とか
書き始めると、キリがないくらいの「教え」を受けて育ってきました。さすがに「男子より三歩下がって歩きなさい」とまでは言われていませんが・・・
まあ、そうしますとですね・・・
普段の生活において、無意識に、自分の「声」を使い分ける能力を身につけていったようなんですよ
例えば・・・
会社で電話を取った瞬間。
「はい、もしもしぃ~、〇〇会社xx部の春でございま~す♡」と言っているときの私。
実家に帰って
「おかーさん、ただいまー。お腹すいたー。なんか食べるものないのー?」と、可愛げなく言い放つ私。
つき合って間もない彼氏とのデート中、全然、まだ食べれるけど
「私、もうお腹いっぱぁ~い♪」と、しれっと虚言を吐く私。
自分はそれほど仕事していないくせに、口うるさい上司から、ネチネチ説教じみたことを言われているときに、心の中で
(ハゲ、ハゲ、ハゲ・・・)と、唱えている私。
これらは、全部同じ私自身です。
ですが、自分でも気づかないうちに、それぞれ全く異なる「声」を用いていました。
こういうことって、皆さんは、ないですか?

わかる、わかるぅ~
私も、あるある~♡

あ、セロリ先輩
ご無沙汰でーす
元気そうでよかった♡
何が起きていたんだ?・・・と、この現象をよくよく考えてみると・・・
どうやら、私は、相手からどう思われるかを気にしてしまう人々(得意先のお客さん、彼氏など)に対しては、少し高めの声で話しているようでした。
逆に、評価を気にしなくていい相手、つまり、家族に対しては、低めのトーンの声を使っていました。あ、心の中でハゲハゲと唱えていたときも、相手には聞こえないのが分かっているので低い声で、つぶやいていましたよ。
多分、これまで、生まれ育ってきた環境の中で、私の脳みそに「高いトーンの声:従順な女性らしい声」というイメージが知らず知らず刷り込まれてきたのかな?
この声ならば、当たり障りなく、人とコミュニケーションしていけるだろう。そんな感覚が少しずつ育っていったのでしょう。
話を元に戻しますが、「充実した気勢」を表現するためには、心の中で燃えたぎっている闘魂メラメラの自分を表現しなくてはいけませんでしたよね。
そもそも、何十年もの間、「女の子は、はしたないから、大声を出すものではない」という価値観で育ってきた私が、闘魂メラメラの自分を、人前で表現することなんてできるのでしょうか?
というのも、私は、すでに1つのことに気づいていたのです。
家族と話すときの低めのトーンの声こそが、本当の自分の声に一番近いのではないか。
そして、人前で使っている少し高めの声は、「人からよく思われたい」という気持ちから身につけた、もう一人の自分の声だったのではないか、と。

ジギルとハイドな私?
つまり、「充実した気勢」を身に着けようとする私の前には、二つの大きな壁が立ちはだかっていたのです。
1つ目の壁:人前で低いトーンの声を使うこと
2つ目の壁:人前で大きな声を出すこと
でも、好奇心旺盛な剣道キャット。
「ちょっと、どんな感じかやってみよっかな♡」
そう思って、みんなが道場に現れる前に、こっそり一人で試しにやってみました。
すると、ソッコー
げぇー!
チョー恥ずかしい!!
何これー?
という感情が湧き溢れました。
なんか自分が、急にオッサンになったような気分になって、一刻も早く、そんな自分をかき消したい衝動にかられました(世の中のオッサン、ごめんなさい。あなたがたを否定しているわけではありません)

無理無理無理―!
「充実した気勢」・・・・
こ、こ、これは(も)、なかなか手ごわいぞ・・・
これまでの自分の価値観と向き合って、自分なりの答えを見つ出さないとできないものだ・・・と思いました。
「気剣体一致ノイローゼ」に加えて「充実した気勢ノイローゼ」まで発症しそうです。

とほほ・・・
でも、こういうことを考え始めてから、なんだかんだ、2年くらい経過した今、以前よりは、本当の自分に近い声で、気声を出せるようになってきたと思います。
少なくとも、大きな声を人前で出すことに対しては、まったく抵抗を感じなくなりました。
むしろ、気持ちよくなっています。
とはいえ、まだまだ、「これこそ、我が声、我が気声」と、納得いくものには出会えていません。
その声に、まだ出会えない理由が何なのかを、自分の心と身体に向き合いながら、その答えを探していこうと思っています。
私の「声探しの旅」は、まだまだ続きます。
そんなわけで、また明日も稽古に行ってきまーす♪
【春ちゃん宣伝コーナー】 もしよかったら、私の小さなお店に遊びにきてくださいね♪



【コメント道場】