クセを直すときに大事なこと(その1)

剣道キャットこと春ちゃんです。

今日は、私の先輩(セロリさん)から伺ったお話で、「なるほどねぇ」っと思ったことをしたためます。

先日、私は、気剣体の一致を直そうと思い、稽古が始まる前の約10分ほど、ボブおじさんと一緒に面打ちをしていました。

ボブおじ
ボブおじ

春ちゃん

さあ、かかってこい!

面を打った瞬間に、「あ!しまった、また足が先についてた。いかん!」っと感じて、その失敗をかき消したいがため、かまえも作らずに、

また、すぐに面を打って、また失敗したから、

またまたすぐに面を打つ、そしてまた失敗・・・

そんな感じで、結局、ひたすら面打ち連打して、ハァハァしていました。

そんな私の姿を見ていたセロリ先輩が、ひとこと私に告げます。

「春ちゃん、もっと、ゆっくり打ってみるといいかもよ」

セロリ先輩
セロリ先輩

もっと

ゆっくりやってみなよ

「あ、セロリ先輩!」

頭に2本もセロリを差して、いったい、どうしたんですか?

セロリ先輩は、続けます。

「春ちゃんさぁ、早くクセを直したいっていう気持ちは、よくわかるけど、そういうときほど、”急がば廻れ”で、まずは、正しい動きをゆっくりやってみるといいよ」

ゆっくりですか・・・

えー、でも、試合や地稽古のときに正しく打てるようになりたいんだから、早く打たないと意味ないじゃん

セロリ先輩の眼光が鋭くキラリと光ります。

「春ちゃん、今、ゆっくりやるなんて意味ないじゃん!って思ったね」

ドキっ!

なんでわかった?

セロリ先輩は、やれやれ・・・というような表情を浮かべながらも、ポツポツと、ご自分の経験談を私に話してくださいました

「偉そうに言ってるけど、実は、私も数年前、春ちゃんと全く同じことやってたんだ

悪いクセを早く直したくて、とにかく一生懸命、素振りもブンブンやったし、あっちにもこっちにも出稽古に出かけて、いろんな先生方と地稽古もしまくったのよ

でも、悪いクセは直らないばかりか、

挙句の果てには、剣道のやりすぎで肩も足も痛めちゃったの

だから、ある日、しぶしぶ、見取り稽古をしたんだよね

そして、色んな人たちの剣道をする姿を見て、ふと思ったんだ

あれ?わたしが、これまで、クセを直そうと思って、しゃかりきになってやってきた素振りや地稽古って、実は、その悪いクセを、さらに、自分の身体に叩き込んでたんじゃないか?ってね。」

ん?

どういうことですか?

「つまり、あの時の私は、クセを直すために、稽古をしまくっていたけど、自分の中で、クセを直すためには、何をどうしなければいけないか?ってことを、自分の中で明らかにしないまま、ひたすら場数を踏んでたわけ。

なんとなく、自分の中に、一生懸命稽古やってたらそのうち直るだろう・・・って、

稽古を、根拠のない♡おまじない♡みたいに思ってやってたんだろうね

でもさ、そんな調子で稽古してたら、結局、自分が、やり慣れている動きでお稽古するわけじゃん

つまり、悪いクセと常に一緒に稽古をしているわけで、稽古するたびに、自分の身体が、どんどんその悪いクセと仲良くなっていくわけよ。

結局、私がやったことは、クセを直すんじゃなくて、自分の悪いクセを”強化”してたってわけ。わかる?」

うーん、なんとなく

「ことわざで、”三つ子の魂100まで”っていうのがあるじゃん。このことわざの意味は、

3歳頃までに形成された性格や気質は、100歳になっても変わらないっていう意味なんだけど、これって、まさに剣道における悪いクセのことだなあって思うんだ。

つまりさー、初心者のころに身についてしまった悪いクセは、有段者になったとしても、なかなか簡単には直らないってわけよ」

あ!なるほど

確かに

「だから、いったん身についたクセを直すのって、たいていの場合、短期間で、できることではないって思ったほうがいいんだよ。長期戦を覚悟するのが大事よね」

道は長いのじゃ

「だから、とにかく、焦らずに、でも、着実に一歩一歩、改善にむけて進んでいける作戦を練ったほうがいいわけ

その作戦の第一歩が、【正しい動きをゆっくりやってみること】だと私は、思ってるんだ

なんでかっていうとね、正しい動きをゆっくりやってみると、大事なことに気づけるんだよ」

セロリ先輩
セロリ先輩

まず1つめは、これ

「正しい動きをゆっくりやってみると、

まず、きっと、誰でも、大きな”違和感”を感じると思うの。

この”違和感”こそが、自分の間違った動きと、本来の正しい動きの間にあるギャップ、つまり、自分が直さないといけないところなわけよ。

とにかく、自分の身体や脳みそに、この”違和感”を実感させることが、とっても大事だと思うんだ。

言葉で表現するとしたら

”あー、この感じじゃなくて、こういう感じなんだぁ”・・・って、

自分で体感できると、クセを直すために、どういう”感覚”を、追っていけばいいかわかってくるんだよね。とにかく身体に、この感覚を、とことん覚えさせることが大事なんだ。

おそらく、早いスピードの動きの中では、この”違和感”体験は、なかなかできないと思うからゆっくりやることが大事なんだよね。」

セロリ先輩
セロリ先輩

次、2つめ

「直すべきところが明確になったからといって、すぐに正しい動きができるかっていったら、”三つ子の魂100まで”だから、なかなか、そうは、問屋が卸さないものよね。

身体にしみついちゃった間違った動きを、正しい方向に大改革するためには、

身体と脳みそに、

意識的に、

継続的に、

正しい情報を、根気よく送り続けないといけないんだよね。

そうしないと、もとの悪いクセの動きのほうが、無意識に出てきちゃうからね」

なるほど

マッスルメモリーが

勝っちゃうんだ

「だから、何も考えずにバシバシ素振りしたり、地稽古やりまくったりすると、結局、元の間違ったやり方で身体が動いちゃうわけだから、悲しいかな、せっかく、いい方向にむかい始めてきても、そこで、また、悪いクセをドンドン自分の身体にたたきこんじゃってることになるのよね。一歩進んで3歩下がる状態みたいな感じになるわけよ。

だから、ここで、意識的に、正しい動きをゆっくりやることを、根気よく反復することで、身体と脳みそに正しい動きを、

こうじゃなくて、こう!

こうじゃなくて、こう!

こうじゃなくって、こうだってばああ!!!

って、何度も何度も、自分に叩き込む段階が、

絶対に、絶対に、ゼッタァアアアイに必要だと思うの!

あれあれ、セロリ先輩、かなり興奮して顔が真っ赤だ・・・

だから、100回のバシバシ素振りよりも、

10回でも、正しい動きを意識しながら、ゆっくりやるほうが、

着実に、身体と脳みそは、目指すゴールへと近づいてるってわけよ」

じれったいけど

焦っちゃダメなんですね

「ま、長々と、偉そうにいいましたけど、私も、1つのクセを直したら、次の悪いクセを直さなきゃいけないって感じで、まだまだ、長い道のりの半ばよ。

春ちゃんと一緒よ。お互い、焦らず、着実に頑張りましょう♡」

セロリ先輩は、そう言って、さわやかな笑顔で、走り去っていきました。

頭に刺さってた2本のセロリのうち1本が、なんだか、ちょっと、かなりしなびてたけど大丈夫かな

セロリ先輩が去ったあと、私は、もう一度ボブおじさんに向き合いました。

ボブおじさんは、私を見ながら、無言でうなずいています。

ボブおじ
ボブおじ

・・・・・・

(やってみなさい)

セロリ先輩に言われた通り、正しい動きをイメージしながら

ボブおじさんに向かって、ゆっくりと、面を打ってみました。

おお・・・

”違和感”キターーー ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!

ボブおじさんが、こころなしか、優しく微笑んでくれているような気がします。

なるほど、、、

クセ直しは、長い道のり

だから

焦らず、ゆっくり、でも、着実に・・・

よし、頑張るわ!

そんなわけで

明日も稽古に行ってきまーす♪

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